4997 日本農薬 総合投資分析
この記事の要点
日本農薬(4997)の株価・PER・PBR と、DCF による公正価値の試算をまとめた分析ページです。2026-09-04時点の分析にもとづきます。
エグゼクティブサマリー
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 銘柄コード | 4997 |
| 名称 | 日本農薬 |
| 分析日 | 2026-09-04 |
| 投資判断 | 🟡 中立 |
| DCF 公正価値(Base) | ¥471.00 |
| アップサイド(Base) | -63.4% |
| 現在株価 | ¥1,286 |
| 株式スコア合計 | 6 点 ★★☆☆☆ やや低い |
| PER | 13.93 |
| PBR | 1.79 |
投資判断レーティング
総合レーティング: 🟡 中立
| バリュエーション(P | 3 | |
|---|---|---|
| 成長性(売上・利益成 | 3 | |
| 財務健全性(CF・負 | 4 | |
| 株主還元(配当・自社 | 3 | |
| リスク | 2 | |
| 総合 | 3 |
| 評価軸 | スコア | コメント |
|---|---|---|
| バリュエーション(PER・PBR) | 3 ⭐⭐⭐ | 業績回復が進む一方、農薬特有の規制・競争リスクを織り込む必要があり、過度な割安とは言いにくい(※推定) |
| 成長性(売上・利益成長) | 3 ⭐⭐⭐ | 売上は緩やかに増加、利益は改善余地。ただし天候・市況・為替でブレる(※推定) |
| 財務健全性(CF・負債比率) | 4 ⭐⭐⭐⭐ | 営業CFの改善と自己資本比率の安定が見込め、財務の耐性は相対的に良好(※推定) |
| 株主還元(配当・自社株買い) | 3 ⭐⭐⭐ | 配当は一定の魅力があるが、成長投資とのバランスで上振れ余地は限定的になりやすい(※推定) |
| リスク | 2 ⭐⭐ | 規制・競争・為替の影響が大きく、業績の下振れ可能性を常に評価する必要(実務上重要) |
| 総合 | 3 ⭐⭐⭐ | 強気材料はあるが、リスクが相応に大きく「中立」が妥当 |
DCF 内在価値分析
| Bear(悲観) | ¥265 | |
|---|---|---|
| Base(基本) | ¥471 | |
| Bull(楽観) | ¥722 |
現在株価: ¥1,286 / Forward PE: 34.95 / PEG: -
| シナリオ | 売上成長率 | FCF 利益率 | 公正価値 | アップサイド | 判定 |
|---|---|---|---|---|---|
| Bear (悲観) | 2.09% | 1.78% | ¥265.00 | -79.4% | 🔻 |
| Base (基本) | 4.18% | 2.55% | ¥471.00 | -63.4% | 🔻 |
| Bull (楽観) | 6.27% | 3.31% | ¥722.00 | -43.9% | 🔻 |
株式スコア分析(stockscore)
| Value | 5 | |
|---|---|---|
| Growth | 0 | |
| Momentum | 1 |
総合評価: ★★☆☆☆ やや低い
| スコア種別 | 値 | 視覚化 |
|---|---|---|
| Value Score | 5 | █████░░░░░░░░░░░░░░░ |
| Growth Score | 0 | ░░░░░░░░░░░░░░░░░░░░ |
| Momentum Score | 1 | █░░░░░░░░░░░░░░░░░░░ |
| 合計 | 6 | ██████░░░░░░░░░░░░░░░░░░░░░░░░ |
主要財務指標
| 指標 | 値 | 判定基準 |
|---|---|---|
| PER | 13.93 | ≤15: 優良、≤30: 良好 |
| PBR | 1.79 | 0〜1.2: 割安圏 |
| 純利益率 | 3.69% | >20%: 高収益 |
| 流動比率 | 2.50 | ≥1.5: 健全 |
| 50日移動平均 | 1109.72 | — |
| 200日移動平均 | 1013.06 | — |
配当
| 2016 | ¥15 | |
|---|---|---|
| 2017 | ¥15 | |
| 2018 | ¥15 | |
| 2019 | ¥15 | |
| 2020 | ¥12 | |
| 2021 | ¥15 | |
| 2022 | ¥16 | |
| 2023 | ¥17 | |
| 2024 | ¥19 | |
| 2025 | ¥24 |
| 項目 | 値 |
|---|---|
| 年間配当(直近実績) | ¥24.00 |
| 配当利回り | 2.80% |
| 連続増配年数 | 5 年 |
| 配当性向 | 26.0% |
| 権利確定月 | 3月・9月 |
| 100株あたり年間配当 | ¥2,400 |
配当利回りは直近12か月に実際に支払われた配当を現在株価で割った実績値です。会社予想の配当や、今後の増配・減配は反映していません。
この銘柄は5年連続で増配しています。ただし過去の増配は将来の増配を保証するものではありません。
主要リスク要因
| リスク | 内容 | 影響度 |
|---|---|---|
| 事業リスク | 天候・作付け・販売時期の変動、在庫調整、製品ミックスの悪化 | 中 |
| 競合リスク | 大手・後発の価格競争、ジェネリック/代替品の浸透、登録切替による競争激化 | 高 |
| 規制リスク | 農薬の登録・使用制限(安全性評価、規制強化)、各国の承認遅延 | 高 |
定性分析: 事業概要
1. 事業概要と強み
- 主力事業・セグメント別概要
日本農薬は、農薬(殺虫剤・殺菌剤・除草剤等)を中心に、**作物保護(Crop Protection)**領域で事業を展開しています。一般に、農薬メーカーは以下のような切り口で収益が構成されます。
- 農薬の製造・販売
- 自社開発品・導入品を含む製品群
- 国内販売に加え、海外(特にアジア・北米等)での販売が収益の柱
- 地域・作物別の販売構成
- 水稲・畑作・園芸など、作物特性に応じた製品ポートフォリオ
- 研究開発(R&D)
- 有効成分の探索〜開発、登録取得、製剤化、用途拡大
※セグメントの厳密な区分(例:国内/海外、地域別、事業別)は年度の開示に依存しますが、投資家目線では「農薬販売(国内外)+R&D投資」が中核です。
- 競合優位性・市場ポジション
農薬市場は、(1) 登録(規制)と(2) 有効成分の開発(長期投資)により参入障壁が高い一方、特許切れ・競争激化・価格下落が起きやすい構造です。その中で日本農薬の優位性は概ね以下に整理できます。
- 登録・販売網を背景とした製品供給力
- 農薬は「作物×地域×剤型×適用」の組合せで価値が決まり、販売・技術サポートが重要
- 研究開発と導入の組み合わせ
- 自社開発に加えて、導入(ライセンス)を活用し、製品ラインアップの厚みを確保する戦略が一般的に有効
- 特定領域での差別化余地
- 競合が強い領域でも、用途・作物・地域での最適化によりシェアを取りにいく余地がある
- 経営戦略の特徴
農薬メーカーの経営戦略は概ね「(i) 収益の安定化(既存品の収益基盤)」「(ii) 次の主力の育成(開発・導入)」「(iii) コスト管理と投資規律」に集約されます。日本農薬でも、投資家が注目すべき論点は以下です。
- R&Dの選択と集中
- 有効成分の開発は長期で不確実性が高いため、投資効率を高める設計が重要
- 海外展開の強化(売上の地理分散)
- 国内市場の成熟・規制の影響を相対化し、成長機会を確保
- 収益性改善(価格・ミックス・コスト)
- 原材料・物流・為替の影響を受けるため、粗利率と販管費のコントロールが鍵
この分析について
- 公正価値: 直近の売上・フリーキャッシュフローをもとに、成長率と利益率のシナリオを置いた DCF(割引キャッシュフロー)で試算した1株あたりの価値です。成長率と FCF 利益率は、単年の振れを避けるため過去最大5期の中央値を基準にしています。
- スコア: 割安度(Value)・成長性(Growth)・値動き(Momentum)を公開されている財務指標から機械的に点数化したものです。
- 数値の出典は各社の公開財務データで、将来の株価を予測するものではありません。
分析日: 2026-09-04